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防災シェルターの設計・施工・普及を軸に

人命を守ることができる社会を築きたい

「自然災害時、シェルターが命を救う。

そのことを皆さんに知っていただきたい」

「防災意識が高まる今、社長のお考えに賛同する方は多いでしょう」

新山 千春 タレント

■耐震診断や各シェルターの設計・施工など、防災に関わる事業を主軸に据える『コア ブリッジ』。リフォーム、エクステリア、ハウスダスト対策、ハウスクリーニングなど住まいに関わる事業も手掛ける。本日は、タレントの新山千春さんが同社を訪問し、シェルターの普及に力を注ぐ坂口社長にお話を伺った。

─早速ですが、坂口社長の歩みからお聞かせいただけますか。  

 

 社会に出た最初は、バーテンダーを志してホテルのバーで働いていました。その後、結婚して広島県三原市に移り、建築物の防虫・防腐や太陽光発電などを手掛ける大手企業に入社。そちらに23年間勤務した後、脱サラをして『コアブリッジ』を立ち上げたんです。

 

─ 23 年間もお勤めをされていたのであれば、責任あるお立場に就かれていたでしょう。それも全くの異業種への転向ですから、よくご決断されましたね。  

 

 ええ。辞める時には所長を務めていました。それでも、どうしても手掛けてみたい事業があったので、迷いはありませんでしたよ。国の創業支援も利用させていただき、自分のこれからの人生の全てを懸けて、事業に取り組んでいきたいと思っています。

 

─それほどまでに手掛けてみたかったという事業についてお聞かせ下さい。  

 

 耐震診断や防災のための各シェルターの設計・施工をメインに手掛けています。 リフォームやエクステリア、ハウスダスト対策、ハウスクリーニング、解体工事、新築工事、一級建築設計といった住まい に関わる事業も行っていますが、防災関連事業が主軸ですね。

 

─東日本大震災以降、急速に防災意識 が高まっていますから、需要が多い分野 でしょうね。社長はなぜ、この分野に関 心を持たれて?  

 

 私は、阪神・淡路大震災の時も、そして東日本大震災の時もボランティアで行方不明者の捜索などのお手伝いをしました。その中で自然災害による被害の大きさ、被災された方のつらさ、建物の脆さなどを目の当たりにし、何とかして人の命を守りたいという気持ちが高まったんです。それで会社勤めをしながら防災について色々と勉強する中で、シェルターがあればどれだけの人が助かるだろうか、と考えるようになりました。ただ、あちこちでシェルターの重要性についてお話ししても、「コストが高いから、用意できるのは富裕層」というイメージを覆すことはできず、実際、一般家庭でシェルターを買うことは難しいんです。

 

─確かに、シェルターのある家や施設 を私もほとんど知りません。  

 

 韓国の場合は国が補助金を出して地下シェルターなどを作っています。日本は 島国で地震も多いのに、そういった補助が進んでいない。国や地方自治体ともっと連携をしなくてはと、考えはじめたら眠れないほどでした。そして、「これはもう国を頼りにしていてはいけない。起業して自分でシェルターを普及させていこう」と決意。残された人生の全てを懸けて、死ぬ気でやってみようと思い、事業に乗り出したんですよ。

 

─社長の熱い思い、この事業に懸ける気迫が伝わってきます。現在、扱っておられるシェルターと言いますのは?

 「コアセーフティ」というパテントを取得して販売・施工を行っています。一般的に、シェルターは高価で手が届かないと思われがちですが、たとえば寝室だけをシェルターにするという方法もあるんですよ。そうすれば、家が地震などで倒壊しても、寝室に避難すれば被害を免れることができます。

 

─様々なタイプのシェルターがあるというわけですね。

 

 ええ。また、今、進めているのは役場と消防署やレスキューとの連携。シェルターを設置した住所を登録しておくことで、災害が起きた時にシェルターの中に避難した人がいるということがレスキュー

などに分かるようにしていきたいと考えています。また、津波にも対応したシェルターを現在、開発している最中です。

─シェルターを活用した救助までお考えなのですね。それに、東日本大震災では津波による被害が大きかったですから、津波対応型も重要でしょう。

 

 ええ。たとえば公民館などを津波対策を施したシェルターにすれば、公民館が流されたりしても大丈夫ですから。ただし、動くことを想定すると不動産ではなく動産になってしまうんですよ。不動産は動かないことが前提ですから、動産には土地家屋についての法律が適応されないなど、色々と法律上の問題が生じてしまいます。その辺りをクリアにして、世の中に浸透させていきたいですね。

 

─設計・施工だけでなく、開発も自社で行われるということは、高い技術をお持ちなのでしょうね。

 

 はい。当社には一級建築士などの専門家が揃っています。2018 年1 月以降に増員と人材教育を考えており、皆の力でコアセーフティを広くアピールしていければと考えています。

 

─今後については、いかがでしょう。

 

 造語ですが「心笑(こころえ)」という言葉を信念として掲げ、仕事で関わるお客様や取引先、社員だけでなく、全ての人の心からの笑顔を守りたいという思いで仕事をしています。シェルターは災害だけでなく、犯罪からも人を守るでしょう。私の夢は、子どもからお年寄りまで、全ての方が安心・安全に暮らしていける社会をつくることなのです。私自身、ずっと周りの方々に助けられてここまで生きてくることができました。これからは事業を通じて、その恩返しをしていきたいですね。

                                 (2017 年11 月取材)

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宇宙の技術をシェルターに活用したい

▼『西部ガイナ販売』の特約提携店にもなっている『コア ブリッジ』。『西部ガイナ販売』は遮熱断熱塗料「ガイナ」の普及に取り組む企業だ。サラリーマン時代に、「ガイナ」が『JAXA』の小惑星探査機やはやぶさの表面塗装に使用されていると知った坂口社長は、ロケット打ち上げ時の高温にも耐えることができる「ガイナ」をシェルターに塗布すれば、火災から身を守ることができると考えた。そんな社長の念願が叶って、独立する時には特約提携店になることができたという。「合金を使用すれば火災に耐えるシェルターはできますが、それではコストがかかり過ぎます。遮熱断熱塗料であれば、コストを抑えられる」と社長。性能が良くても高価では普及せず、普及しなければ人命は救えない

─社長はシェルター普及のために全力を注ぐ

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